ちがさき丸ごと博物館

ユリカモメ

名称 ユリカモメ 別名
所在地 茅ケ崎の海岸、相模川河口、小出川、千ノ川
概要 茅ヶ崎で見られる鳥の主役は、なんといってもカモメでしょう。夏よりも冬の方が多く見られます。地引き網が岸に近付くと、網の付近にたくさんのカモメたちが群がることがあります。冬ですとこのカモメはユリカモメとウミネコがほとんどで、その中にセグロカモメなどが少数まじっていることがあります。こういうときはカモメを近い距離で見られるので、彼らを識別するよい機会です。ユリカモメはウミネコより小さくて、全体が白っぽく翼も淡い灰色で目の後ろに黒斑点があり、なによりもくちばしと脚が鮮やかな赤い色をしていて、ギューイ、ギューイと鳴き騒ぎます。ウミネコはユリカモメより大きく、翼は非常に黒っぽい灰色です。くちばしは黄色で先端に黒と赤の斑点があり、脚は淡い草色をしています。そして何よりも目立つのは尾羽の太い黒帯です。この黒帯こそウミネコ識別のポイントです。ユリカモメの若鳥にも黒い線がありますが、帯のように太くはなく線のように細い黒です。ウミネコの鳴き声は、その名のとおり猫のようにニャーニャーと鳴きます。春になるとユリカモメもウミネコもそれぞれ繁殖地に帰ってしまうので、茅ヶ崎海岸で見られるカモメは繁殖に関係のないウミネコの若鳥だけといっていいくらいになってしまいます。この若鳥たちは体全体が茶色っぽいので、一見してカモメとは思えない印象を受けます。この中にも、ほかのカモメの若鳥がまじっていることがありますが、前記のようなはっきりした特徴が少ないので、識別は容易ではありません。
/ユリカモメは、夏の間はユーラシア大陸北部で暮らし、寒くなると日本に渡ってくる小型のカモメです。カモメ類としては最も生息域が広く、海岸、河口、河川下流域はもとより、河川中流域でも見ることができます。また、市内では海岸から小出川の西久保周辺まで、広範囲で見ることができます。冬期は、頭部が白く、目の後方に黒い斑があり(冬羽)、くちばしと足は赤く、翼は青灰色です。北国へ戻る5月ごろになると、頭部が黒褐色になり(夏羽)、くちばしは暗褐色になります。魚、昆虫、果実などさまざまなものを食べ、えさの食べ方も、水面の上を飛びながら取ったり、水の中にダイビングしたり、地上に下りて歩いて捜したりと多様です。寒風の吹きすさぶ海岸で、風邪と闘いながらの採餌は見応えがありますが、他の個体やカモ類などを追い回し、くちばしにくわえているえさを横取りしてしまう、意地の悪い(?)一面も見られます。ユリカモメは、毎年若鳥を連れてわたってきます。若鳥は、親からえさの取り方を学習します。親鳥の採餌行動をまね、親鳥と同じように浅瀬に足を入れて動かし、昆虫などを探している姿は微笑ましいものです。どちらかといえば、人をあまり恐れないので、えさをあげるとすぐそばまで近づいてきます。しかし、さまざまな添加物が含まれている人間の食べ物は、鳥類のような小型の動物に害を及ぼす危険性があり、また、人が与えるえさやそのふんが過剰な有機物として河川を汚染する可能性もありますので、えづけは控えたいものです。
[文化資料館ブックレット3  身近な野鳥 (根) ]
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