ちがさき丸ごと博物館

垢離・若水汲み

名称 垢離・若水汲み 別名
所在地 柳島・南湖
概要 柳島・南湖など海に近い村では元旦の朝早く、年男あるいは家の主人が浜にでて、波元(なもと)の砂をとってくる。村氏神や屋敷神、屋内に祀る船霊様(ふなだまさま)に供えて回るのである。これを三ガ日続けるという家もある。身の清浄化をはかる垢離とも神迎えとも考えられる。農村部にはこれに類する行事はない。
若水は年男が汲む。年男は家の中の若い男子がつとめる。年男の役目は、この若水汲みに始まり三ガ日間朝食のしたくをすることと神々へ供え物をすることである。まず元旦は誰よりも早く起き、井戸から若水を汲む。この水で供え物を盛るお雑器を洗い、雑煮を作る。といっても実際は下ごしらえは年の晩から女の人がすませておく。火は豆がらで起こす。一年間マメで暮らせるようにという。雑煮ができると神々に供え物をする。切り火をし、お雑器に、焼かぬ切り餅と雑煮の中のダイコン・サトイモを、二皿ずつ供える。門松にも供える。終わると餅を焼いて家族を起こす。年男はこのとき、手をぬぐうのにふつうの手拭いは使わず、神棚にぶらさげてある手拭を使う。供え物は三ガ日、朝は餅と雑煮、夜は飯である。
いつも女に人が台所をやっているので正月だけはかわってもらうのだという民間の解釈もあるが、実は、聖なる歳神の接待に、穢(けがれ)のない年男があたっているものと考えられる。
このあと一同そろって新年の食事となる。今は除夜の鐘と同時に近くの神社に初詣にでる家が多い。  (根)
[茅ヶ崎市史③ 民俗編 第六章 年中行事より (根) ]
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