ちがさき丸ごと博物館

カニクサ(フサシダ科)

名称 カニクサ(フサシダ科) 別名
所在地 市内北部
概要 カニクサは、葉がつる状に伸びるちょっと変わった植物です。シダは、4億年以上前に海から上陸し、初め湿地に大群落をつくりました。その後新しい生育地を求め、乾いた地上、岩上、樹幹上に適応していきました。多様な生育環境に適応しただけでなく、葉や茎などの形態も多様に変化させました。中でもカニクサは、葉の主脈がつるのように伸びて他の植物に絡みつき、あたかもつる植物のようになったシダです。暖かい所では常緑性ですが、茅ヶ崎辺りでは冬には根を残して枯れてしまいます。春になると、地面から細いつるを伸ばして、木などに絡まりながら2〜3メートルもの長さになります。このつるは1枚の葉なのです。根元からつるが延びて、小さな葉(羽片(うへん))が付き、さらにその羽片は枝分かれし、成長すると上部の葉のふちに胞子が入る袋、胞子のうができます。シダは、種子植物とは一生のサイクルが違い、花を咲かせないため、種子が出来ません。熟した胞子は地面に落ちて、小さなハート形の前葉体(ぜんようたい)ができます。ここで卵子と精子が出来、受精した卵子が新しい植物体に成長します。市内には、80種余りのシダが確認されています。ベニシダ、リョウメンシダ、ノイデの仲間やカニクサなどが、市内北部でよく見られます。ゼンマイ、ワラビ、コゴミ(クサソテツ)などは、食用にされることでよく知られています。カニクサのつるの黄土色をした部分は、堅く丈夫なので、昔子どもがこのつるでカニを釣ったことから蟹(かに)草(くさ)の名が付いたそうです。この丈夫なつるを利用して、かごを作ることもあったようです。またカニクサは、葉がシノブ(シノブ科)に似ていることからツルシノブともいわれ、ちょっとした風情が感じられます。しかし、庭などに生え始めると、木に絡まり、やっかい者扱いにもされるようです。
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