ちがさき丸ごと博物館

地蔵渕のとね坊

名称 地蔵渕のとね坊 別名
所在地 浜之郷
概要 萩園から浜之郷への小出川(赤地川)の所を地蔵渕と云う。その地蔵渕で浜之郷の農民が1匹の大きな鰻を釣り上げた。家に帰り「大鰻だ、大鰻だ。」とびっくり。近所の人を呼んで大忙しで切り、料理味付けして、早々大鍋で煮付けていた。その騒ぎの最中、台所の裏口の方から大声で「地蔵渕のトネ坊ヤーイ」と2度3度呼ぶ者がいた。集まっていた人達は「何ごとが起こったのか」と振り向くと、ブツブツに切って鍋でグラグラ煮ていた鰻が、鍋から「オーイ」と返事をしたかと思うと、忽(たちまち)ち元の1本の鰻となって、折しも降って来た大雨にニョロニョロと雨だれを伝わって、地蔵渕の沼に逃げ帰ったという。
村人はビックリ仰天。「地蔵が渕の主にちげえねえ」なんて言い合いながら、腰をぬかしちまったんだ。そのあいだにウナギは、「地蔵が渕のトネ坊ヤーイ」の声とともにさあっと外に消えちゃったという。
[茅ケ崎の昔話(改訂版)・高橋昭和著   (根) ]
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