ちがさき丸ごと博物館

タイコウチ

名称 タイコウチ 別名
所在地 行谷・甘沼
概要 カメムシの仲間は、大半が陸上生活をしていますが、少ないながら水の中で生活する種類がいます。タイコウチもその1つで、浅い池、小川、水田など推定に泥のたまった水域に生息しています。カメムシの仲間としては大型で、体長は35mmほどです。タイコウチは"太鼓打(たいこうち)"の意で、カマキリのような形をした前脚を交互に動かすしぐさが太鼓を打つときの動作に似ていることから名付けられました。腹部の先端には呼吸器と呼ばれる長い管があり、その先を水面に出して呼吸します。暗褐色をした体は泥の色ととてもよく似ており、体を水底の泥の中に沈めてじっとしていると、目の前にいても見分けがつかないほどです。エサは他の水生昆虫や小魚で、普段のゆっくりとした動きからは想像もできないほど素早い動きで獲物をかま状の前脚で押さえ込みます。そして、先の尖った口を差し込んで、獲物の体液を吸います。以前は相模川河口でも普通に見られましたので、市内には広く分布していたものと思われますが、水質の悪化、水田の減少などにより、生息地が狭められ、最近ではなかなか目にすることのできない昆虫となってしまいました。現在、市内で本種の姿を確実に見られるのは行谷と甘沼の限られた地域だけです。行谷では、水田の間を流れる小川というより細流と呼んだ方がふさわしい小さな流れにすんでおり、ユーモラスな姿を見せてくれます。この流れには、ほかにもシマアジトンボ、マシジミ、トウヨシノボリ、などきれいな流れを好む水生動物が暮らしており、市内では大変貴重な水域といっていいでしょう。
[]
イメージ