ちがさき丸ごと博物館

何時橋

名称 何時橋 別名
所在地 中島
概要 今宿橋のことです。いいつたえでは、夜中に旅人がそこに通りかかると女の人が寝ていて、「今何時ですか、藤枝まで行くのにはどの位かかりますか。」と聞いたそうです。聞かれた人はびっくりして、これはばけものだと、そばにあるそば屋にとびこんで戸をがりがりとひっかいて助けを求めたということです。それから、そこを何時橋というようになった。その辺はよしが茂っていて、でかい亀や蛇やかわうそがいた。(今宿 古郡郁蔵さん 明治34年生 昭和53年4月) 中島と今宿との境を流れる川に架した橋である。樹々あい眠り、草魂静寂なる夜半、里人会々之を過ぎんとす。四辺閑として風なきに、樹葉習々として、□く自ら悽愴の気に襲わる。悸き見れば、白衣の一女性髪を被り愁然足り。人あり。衆の小胆を笑い、その正体を見んと独り橋畔にたたずむ。深更、果して出で、「何時なりや。」と問う。試みにその時刻をもって応えしに、艶然、微笑を漏して消え去る。爾後風雨の夜といえども現わる。時刻を応えざるもの後、必ず厄に遇えりと。昔、この里の一美人、意中の人と契り、夜半橋上にあい遇うの約を結びしに、期を過ぎ、鶏鳴暁を報じ、東天まさに紅を呈せんとするも来たらず。怨恨のきわみ、ついにこの川に投じたる。その煩悩執着の致すところなりとの伝説あり。(鶴嶺小学校編 『茅ヶ崎町鶴嶺郷土史』昭和3年 資料館叢書2 昭和51年)
/筏川に架かっていた橋が、何時橋です。今は、舗装された国道1号の下で、暗渠になって姿を消していますが、この橋にまつわる伝説があります。男と約束した里の娘が、男の心変わりを知り川に身投げをしました。そして、亡霊となって橋を渡る人に「今何時だ」と問いかけ、答えないと災いをなしたという話です。
[ちがさき丸ごと博物館ガイドブック(文化財編)  ぶらり散歩 郷土再発見  (根) ]
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