ちがさき丸ごと博物館

ハコベ(ナデシコ科)

名称 ハコベ(ナデシコ科) 別名
所在地 北部丘陵地
概要 ヒヨコグサは、春の七草の一つ、ハコベの別名です。葉を鳥が好んで食べるところから付いた名で、英名Chickweedも直訳するとひよこ草です。中国名は繁縷(はんろう)で、よく繁る糸という意味です。茎をちぎると中から糸(維管束(いかんそく))が出てくることに由来します。日本でも繁縷と書いていました。万葉集に出てくるハコベラが略されてハコベになったということですが、ハコベそのものの語源ははっきりしていません。ハコベは世界各地に分布し、多くの種類があります。市内では4種類が確認されています。ミドリハコベは、日本の在来種といわれ、市内では北部丘陵地で見られます。春、道端や畑などで地面に這うように緑色の茎と葉を延ばします。茎には片側に毛があり、葉は対生(たいせい)(葉が茎の1つの節に2枚向かい合って付くこと)です。花は4月に咲き、花びらは白くて5枚ですが、深く切れこんでいるので、10枚にも見えます。コハコベは、ミドリハコベとよく似ていますが、全体に小ぶりで茎は赤褐色です。花は、夏を除くとほぼ1年を通して咲いています。ここ十数年のうちに急速に分布を拡大してきたのが、ヨーロッパ原産の帰化種イヌコハコベです。市内海側の市街地で特に多く見られ、特徴としては、花びらがありません。ウシハコベは、前述の他の3種より全体に大型で、花は5月ごろから咲きます。他の3種のめしべの先は3つに分かれているのに対し、ウシハコベは5つに分かれています。ハコベは、古くから人々の身近にあり、母乳の出をよくするせんじ薬とか胃腸炎の治療に用いられたり、食用にされたりしてきました。特に古代、早春に緑の葉を付けるハコベは、大切な若菜の1つでした。平安時代、若菜を摘む風習が宮廷の祭事となり、室町時代以降『七草がゆ』として無病息災を願う民間行事へとつながりました。
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