ちがさき丸ごと博物館

ヒガンバナ(ヒガンバナ科)

名称 ヒガンバナ(ヒガンバナ科) 別名
所在地
概要 ヒガンバナには900を越す呼び名があります(方言を含む)。「ヒガンバナ」と並んで、最も一般的な呼び方が、古代インドの言葉で赤い花という意味の「曼珠沙(まんじゅしゃ)華(げ)」です。他にハミズハナミズ、アオシ、テクサリ、ユウレイバナ、ジゴクバナ、シビトバナ、カジバナなどと呼ばれています。マイナスイメージの名前が多いのは「葉がないので花の赤い色が目立つ」、「一斉に咲き一帯を赤く染める」、「鱗(りん)茎(けい)(タマネギのように、地下の茎の周りの葉が肉厚で球状になった部分)に毒を持つ」などの独特の形態や生態が、あやしく不吉に思われたからでしょう。一方、近年では「妖花(ようか)」などと表現され、かえって魅せられる愛好者も多く、村おこしや観光用に植栽している所もあるそうです。秋の終わり、他の植物が枯れるころ、ヒガンバナは緑色の葉を出し、太陽を独り占めして光合成し、栄養を鱗茎にためます。その後葉は枯れ、休眠期を経て、秋の彼岸のころ一斉に花を咲かせます。種子は出来ませんが、きわめて生命力が強く、地下の球根が分かれる分球(ぶんきゅう)を繰り返すことで繁殖していきます。なお、ヒガンバナによく似た花を咲かせるシロバナヒガンバナは、全く別の植物です。今日、日本に自生するヒガンバナは、古代農耕時代に中国大陸から持ち込まれたものが、分球という形で増殖をしていったクローンといえます。一斉に花が咲くのは、同じ遺伝子を持つからなのです。古くは飢饉(ききん)用の非常食(長時間鱗茎を水にさらして、毒を抜いてでんぷんを利用する)、ノリの代用、防虫などに使われた有用植物でした。自然の山野ではなく、人のいる場所に自生するのも、古い時代の帰化植物の代表といえます。茅ヶ崎でも、田畑のあぜなどに投棄されて定着したと思われる群落や、土手に流れ着いたものが二次的に自生したと思われる群落が見られます。
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