ちがさき丸ごと博物館

弁才天坐像(浄見寺)

名称 弁才天坐像(浄見寺) 別名
所在地 堤4330
概要 昭和41年10月25日、神奈川県重要文化財指定。堤にある浄見寺(浄土宗)は、市、県指定の重要文化財や史跡・天然記念物を所有しており、大岡家ゆかりの寺としても知られています。寺に祭られている弁才天の像は、高さ10.3センチの金銅仏(銅の合金を型に流して造形し、金を鍍金(ときん)したもの)で、頭には、水神である人頭蛇身(じんとうだしん)の宇賀(うが)の神(かみ)を頂く、六臂(ろっぴ)(六本腕)の坐像です。弁才天は、もとはインドの民間信仰の中の神で、川の神であったと説かれています。それが仏教に取り入れられ中国を経由して、飛鳥時代から奈良時代にかけて日本にもたらされ、平安時代以降に信仰が広まったと考えられています。仏教では、弁舌、音楽、学問、智慧(ちえ)、富などを司る神とされています。琵琶を持つ姿の像は音楽の神を表し、技芸天・妙音天とも呼ばれます。学問、智慧の神としては「弁才天」と記され、福徳財宝をもたらす神の場合は「弁財天」と書かれています。弁才天は、もともとインドで川の神だったところから、日本では水神としても信仰され、水辺に祭られることも多く、江ノ島(神奈川県)、竹生島(ちくぶじま)(滋賀県)、宮島(広島県)などが有名です。浄見寺の像が頭に宇賀神を頂いているのはこのような事情によるものです。像には二臂のものと八臂のものとあり、前者は密教系のもの、後者は「金光明最勝王経」に説かれる姿といわれます。江ノ島にある江島神社にはこの2つの型があり、二臂のものは俗に「裸弁天」といわれています。鎌倉の鶴岡八幡宮の二臂の像も裸形(らぎょう)で、これらは国、県の重要文化財に指定されています。浄見寺の像は六臂で、大変珍しいといわれています。浄見寺の像のそれぞれの腕には、持ち物がついていたはずですが、宝珠だけが残っていて、ほかは失われています。また坐像の後ろにある光明を型どった飾りの光背も失われていて、背面にそれを受ける金具が残っています。この像がつくられたのは鎌倉時代末期から室町時代にかけてと考えられていますが、どのような事情から浄見寺にもたらされたものかは不明です

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