ちがさき丸ごと博物館

文字の始まりと古代社会(2)

名称 文字の始まりと古代社会(2) 別名
所在地
概要 本村の海前寺北側にある居村B遺跡では、文字が書かれた木簡と墨書(ぼくしょ)土器が見つかりました。このことから、この遺跡には文字を読み書きできる人が、奈良・平安時代に存在したことが明らかになりました。出土した4号木簡には、アカネの根か染料を入れていた桶の底板に、後で習字された「大」「茜二斤」や「灰」など複数の文字が赤外線カメラで確認されました。古代の規則などを記した「延喜式」という平安時代の書物に、相模の国(神奈川県辺り)の次男や20歳以下の青年に「(大斤で)二斤の茜」を課税したことが書かれていることから、「大」「茜二斤」の文字は、古代の税である租・庸・調のことと考えられました。また「灰」の文字は、アカネが赤い(あかね色)染料に使われる植物であり、その色を鮮やかにするために使われた灰のことを習字していると考えられ、繊維産業が行われていたことがうかがえます。どちらにしても、古代の役所が取り仕切った内容であるため、居村B遺跡が役所に関連する性格を持つことは間違いないものと考えられます。下寺尾に高座郡の都があったころの海岸地域を管轄した支所だったのでしょうか。また墨書土器は、1字か2字の文字が墨書されているものが多く、数多く出土する遺跡は役所関係か役人などの存在を証明する資料となるものです。小和田の巳待田(みまちだ)B遺跡のように、墨書土器と一緒に、帯に付けた飾り金具が出土していることから、古代役人の住宅と考えられる遺跡もあります。このようにわずかな文字資料でも、茅ヶ崎の古代のようすをぼんやりと浮かび上がらせてくれるのです。しかしこれらの文字資料には達筆な文字のほか、明らかに稚拙なものもあり、読み書きできない人が何かのマークとして字をまねただけらしく、何度かまねていくうちに全く別な形になっているものもみられ、時にほほえましさを覚えます。
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