ちがさき丸ごと博物館

モズ(モズ科)

名称 モズ(モズ科) 別名
所在地 丘陵地から市街地、公園、庭、田畑
概要 モズは、身近に住む留りゅう鳥ちょう(※1)です。9月中旬になると、「キィキィキィ」と鋭く鳴く声が聞こえてきます。これは高鳴きといって、モズの縄張り宣言です。このころは、畑や田んぼなど広い場所のあちらこちらから、距離をおいて高鳴きが聞こえてきます。秋から冬の間は、オスもメスもそれぞれ単独で縄張りを作ります。特に初秋から秋が深まるころまでは、壮絶な縄張り争いをします。そして春の早いころに、つがいで縄張りをもち、繁殖に入ります。モズは、ほかの鳥のものまねをするという、とてもユニークな習性を持っています。漢字では百も舌ずと書きます。モズは二枚舌ならぬ百枚舌で、多くの鳥の鳴きまねをすることから、この漢字を当てたようです。モズはスズメよりも大きい、体長20センチ ほどの鳥です。尾が長く、止まっている時に尾をグルグル回します。また頭部は大きく、タカ類のようにくちばしが強くて鈎かぎ状であることから、小型の猛もう禽きん(※2)、小さなハンターとして知られています。高い場所から獲物を狙う習性があり、くいや電線の上にじっと止まって獲物を捕まえます。モズは食肉性の鳥で、昆虫のほかに、小形のネズミ、カエル、トカゲ、小鳥などを食べます。また捕ってきた獲物を、小枝や鉄線の尖った先に突き刺す習性があります。これを「モズのはやにえ」といいます。食物の保存、なわばりの目印、嫌いなえさなどといわれていますが、はっきりとした理由はは分かっていません。※1…季節による移動をせず、1年中同一地域にすむ鳥。※2…肉食で性質の荒々しい大型の鳥 
「キチキチキチ・・・」とモズが鳴いているのが聞こえると、秋です。この高鳴きは縄張りの宣言といわれています。周りよりも少し高いところを探すと、くちばしがかぎ型に曲がったしっぽの長めの小鳥が見つかります。それがモズです。飛んで行ってしまってもまた同じ場所に戻ってくるという行動を繰り返します。全長20cmと小さな鳥ですが肉食です。木の枝やくいなどに止まって地上を見張り、昆虫やカエル、トカゲなどの小動物を見つけると、襲いかかり食べます。捕らえた動物を木の枝やとげ、有刺鉄線などに刺しておく習性があります。これを「モズのはやにえ」と呼んでいます。縄張りの主張やエサの保存のためだといわれていますが、本当の理由は分かっていません。私も地上30cmのところに、カナヘビが刺してあるのを見ましたが、縄張りの主張にしては見通しの悪い所でした。また、エサとしても干からびていて適当とは思えませんでした。こんな「はやにえ」もよく見かけますので、これからの季節、注意して観察してみてください。モズは止まっているときに少し長めのしっぽをくるっくるっと回します。それも特徴の1つです。オスはくちばしから目のところが黒く、翼に白い斑点があります。メスでは薄く目立ちません。繁殖期以外は単独で行動します。秋の寂しい夕暮れに、高い枝に止まって1羽で鳴く姿は日本人に好まれ、『万葉集』にも歌われていますし、秋の季語にもなっています。よく知られているところでは、サトウハチロー作詞の「小さい秋みつけた」にも登場します。孤高の精神を持った誇り高い鳥のようですが、ほかの鳥の鳴きまねもします。「百舌」のいわれはここからきているようです。市内でも田園地帯と丘陵地の境、例えば赤羽根地区などで、秋から冬にかけてバードウオッチングをすると必ずといってよいほどモズを見ることができます。
[文化資料館ブックレット3  身近な野鳥 (根) ]
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